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HOT POT Project をまとめておくと

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そもそもこのプロジェクトは、1ヶ月程前にひょんなところから始まった。
それは、学内に高校生を招き
「芸術系大学とはどんなところか?という体験講座をするのですが、
なにかスライドレクチャーのようなことでも、」という要望。
なにも珍しいことでもない、よくあることで
高校に出向いてやってきたことでもあるし、安易に済ますこともできる。
ただ、今回はなんだか気乗りしない、でもその理由だけで断ることもできない
作家でありたい自分と、いわゆる教員、給与所得者としての自分
その間でうまく折がつかないところがあった。

それは他でもない3.11以降の自分探し、自己嫌悪、
閉塞感にさいなまれていたことがあると思う。
それは、大学という組織も同じ、国というさらに大きな社会も同じ
今まで正論だとされてきた安全神話は、暗転模索している。
さてどうすればいいのか?
ちゃんとしておきたい、どうしても。
埋められない空虚をこのままにしてはおけない。

高校生といえば、多感な年頃であり大人でも子どもでもない
自己はあるが選挙権がない、ということだ。
彼らを前にして、大人になった自分が何かはぐらかしてはいけないと思った。
今目前にある事実を、同じ時代を生きるものとして語らずにはいられない。
それをしなければおそらく前にも後ろにも進めないのだ。

表現したいことは、目線を変えてみようということ。
作品の横に立つと何だか不確かな感情をもち、なんだろう?と思うだろう。
見渡すと湯立ったやかんが眼にはいり、何か物語がありそうに見える。
建物の4階から見下ろすと、全体が俯瞰できる。
これは一目瞭然のメッセージで、言葉は無意味である。

ひとつの考えを押しつけるわけではない
その点アートは言葉ではない分自在である。
考えることを学ぶ
大学というのは、そういう場所だ。
by red-globe | 2011-12-20 17:58 | 制作